富士山噴火対策は他人事じゃない!最新の対策ガイドライン「降灰量」応じた4段階の避難行動

2025年3月28日に内閣府より発表された「首都圏における広域降灰対策ガイドライン」。 富士山が大規模噴火した場合、首都圏にも広範囲に火山灰が降り積もる可能性があります。 このガイドラインから、私たちが具体的にどのような点に注意し、備えておくべきかを解説します。

広域降灰対策ガイドラインの要点

このガイドラインは、首都圏における降灰量を4つのステージに分け、それぞれの段階で国、自治体、そして住民が取るべき行動の目安を示しています。

  • 降灰量と行動の目安
    • ステージ1(微量~3cm未満): 原則として自宅で生活を継続。
    • ステージ2(3cm~30cm未満、被害小): 備蓄を活用し自宅で生活。
    • ステージ3(3cm~30cm未満、被害大): 状況により生活可能な地域への移動も検討。
    • ステージ4(30cm以上): まずは自宅や堅牢な建物に避難、状況を見て広域避難。

火山灰による影響:首都圏で想定されること

ガイドラインでは、首都圏における降灰が、私たちの生活に以下のような影響を与える可能性を指摘しています。

  • 交通インフラ:
    • 鉄道の地上路線は、わずかな降灰でも運行停止の可能性。
    • 道路は、降灰量が増えると二輪駆動車などが通行困難に。
    • 航空機や船舶の運航にも影響が出る可能性。
  • ライフライン: 降雨と降灰が重なると、送電設備の絶縁性が低下し、停電が発生する可能性。
  • 建物: 降雨時に30cm以上の降灰があると、木造家屋が倒壊する危険性。
  • 健康への影響: 屋外での活動は、呼吸器系や目への刺激となる可能性。
  • 物資の供給: 交通網の寸断により、食料品や生活必需品の供給が滞る可能性。

首都圏の住民が今すぐできる備え

このガイドラインを踏まえ、首都圏にお住まいの私たちが、日頃から備えておくべきことは以下の通りです。

  • お住まいの地域の降灰予測を確認する: 自治体のハザードマップなどで、降灰による影響の想定を確認しましょう。
  • 備蓄品を準備する: 少なくとも数日分の食料、水、防塵マスク、ゴーグル、懐中電灯、ラジオなどを備蓄しましょう。
  • 避難場所と経路を確認する: 広域避難が必要になった場合の避難場所と経路を、家族で確認しておきましょう。
  • 家族との連絡方法を決めておく: 災害発生時の安否確認方法や、連絡手段を決めておきましょう。
  • 情報収集の手段を確保する: スマートフォン、ラジオなど、複数の情報収集手段を確保しておきましょう。

降灰時の注意点:身を守るために

実際に降灰が始まった場合、以下の点に注意して行動しましょう。

  • 可能な限り屋内に留まる: 不要不急の外出は避け、屋内での生活を基本としましょう。
  • 外出時は保護具を装着する: やむを得ず外出する場合は、防塵マスクやゴーグルを着用し、肌の露出を避けましょう。
  • 車の運転は慎重に: 視界が悪くなるため、運転はできる限り控えましょう。運転する場合は、低速で慎重に。
  • 換気に注意する: 屋内への火山灰の侵入を防ぐため、窓や換気口を閉め、必要最低限の換気にとどめましょう。
  • 清掃方法を工夫する: 火山灰は、乾燥した状態でほうきで掃き集めるのが基本です。水で洗い流すと排水溝が詰まる可能性があります。

まとめ:首都圏も他人事ではない。今から備えを

富士山の大規模噴火による降灰は、首都圏に住む私たちにとっても現実的な脅威です。このガイドラインを参考に、日頃からしっかりと備え、いざという時に適切な行動が取れるように準備しておきましょう。

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