地震の揺れ方は、一様ではありません。私たちがよくイメージする短い周期の揺れに加えて、ゆっくりとした大きな揺れが長時間続く「長周期地震動」と呼ばれる現象があります。そして、その中でも特に周期が長く、大きな揺れとなるものを「超長周期地震動」と呼びます。
超長周期地震動ってどんなもの?
超長周期地震動は、主に高層ビルや長大橋などの大きな構造物に大きな影響を与える地震動です。
- 特徴
- 周期が長い: 数十秒から数分という非常に長い周期で揺れます。
- 遠くまで伝わる: 震源から遠く離れた場所でも大きな揺れを感じることがあります。
- 高層階に影響が大きい: 高層階ほど大きく揺れ、長時間にわたって揺れが続きます。
- 共振現象: 建物の固有周期と地震動の周期が一致すると、共振現象が発生し、建物が大きく揺れることがあります。
なぜ危険なの?
- 高層ビルの揺れ: 超長周期地震動は、高層ビルを大きく長時間揺らします。そのため、家具の転倒や窓ガラスの破損、建物の構造的な損傷を引き起こす可能性があります。
- 避難の困難: 長時間にわたって揺れが続くため、避難が困難になる場合があります。
- 二次災害: ガス管の破裂や火災などの二次災害を引き起こす可能性もあります。
超長周期地震動に備えるには?
超長周期地震動に備えるためには、以下の対策が考えられます。
- 建物の耐震設計: 高層ビルは、超長周期地震動に耐えられるよう、適切な耐震設計が求められます。
- 家具の固定: 家具が転倒しないよう、しっかりと固定しましょう。
- 避難経路の確認: 普段から避難経路を確認し、地震発生時に迅速に避難できるようにしておきましょう。
- 緊急時の備え: 懐中電灯、非常食、飲料水などを準備しておきましょう。
- 情報収集: 気象庁の発表する地震情報に注意し、最新の情報を把握しておきましょう。
高層ビルに住む人が特に注意すべきこと
高層ビルに住んでいる人は、特に超長周期地震動に注意が必要です。
- 地震発生時の行動: 地震を感じたら、まず身を守り、揺れがおさまるまでその場から動かないようにしましょう。
- 避難のタイミング: 揺れが収まってから、安全を確認しながら避難しましょう。
- エレベーターの使用を控える: エレベーターが停止してしまう可能性があるため、使用を控えましょう。
まとめ
超長周期地震動は、高層ビルに住む人にとっては、特に注意すべき地震動です。日頃から防災意識を高め、適切な対策を講じることで、地震発生時の被害を最小限に抑えることができます。
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