「火災旋風」… 聞いたことはありますか?
炎を伴った竜巻のような旋風… まるで映画の世界の話のようですが、これは実際に起こりうる、過去歴史上でも、その脅威により、多くの悲劇を巻き起こした恐ろしい現象です。
今回は、過去の事例も交えながら、火災旋風について詳しく解説し、その発生メカニズムから予防策、そして遭遇してしまった場合の対処法までご紹介します。
過去の火災旋風
火災旋風は、過去、多くの被害を与えてきました。特に有名なのは関東大震災などです。
- 関東大震災 (1923年): 東京の下町で発生した大火災では、多数の火災旋風が観測され、甚大な被害をもたらしました。被服廠跡地では、約3万8千人もの人々が火災旋風によって命を落としたとされています。
- 東京大空襲 (1945年): 第二次世界大戦中の東京大空襲でも、火災旋風が発生し、多くの犠牲者が出ました。
- ドレスデン爆撃 (1945年): ドイツのドレスデンへの空襲でも火災旋風が観測され、街を焼き尽くしました。
ここ最近でも震災時の火災などで、火災旋風が起こった事象などが報告されており、まずはどういうものなのかを知ることが大切です。
火災旋風とは? 発生のメカニズム
火災旋風は、大規模な火災で発生する上昇気流と、周囲の風との相互作用によって生じる、炎を伴った渦巻です。
🔥 火災旋風の発生メカニズム
- 大規模な火災: 広範囲で火災が発生すると、強い上昇気流が発生します。
- 風の影響: 周囲の風が、上昇気流を巻き込むように流れ込みます。
- 渦の発生: 上昇気流と風が合わさることで、渦が発生します。
- 火災旋風: 渦が炎を巻き込み、火災旋風となります。
火災旋風は、その強烈な炎と風によって、周囲に甚大な被害をもたらします。建物を倒壊させたり、火災を拡大させたりするだけでなく、人命を奪う危険性も。
火災旋風を発生させないために
火災旋風は、大規模な火災で発生しやすいため、火災を予防すること が最も重要です。
- 火の始末: 火を使う際は、周囲に燃えやすいものがないか確認し、使用後は必ず火を消しましょう。
- 電気設備の点検: 電気配線やコンセントは定期的に点検し、劣化や破損があれば修理しましょう。
- 火災警報器の設置: 火災を早期に感知するために、火災警報器を設置しましょう。
- 避難経路の確保: 火災が発生した場合に備え、避難経路を確保しておきましょう。
- 地域ぐるみでの防災: 火災旋風は、個人の努力だけでは防ぎきれません。地域ぐるみで防災意識を高め、協力体制を築くことが大切です。
火災旋風に遭遇したら?
もしも火災旋風に遭遇してしまったら、 落ち着いて行動 することが大切です。
- 火災旋風から逃げる: 火災旋風は、予測不能な動きをするため、 近づかない ようにしましょう。
- 火災旋風の進行方向を予測し、 垂直方向 に逃げましょう。
- 安全な場所に避難: 頑丈な建物の中や、火災旋風から離れた場所に避難しましょう。
- 姿勢を低くする: 火災旋風は、地面近くの酸素を多く含むため、姿勢を低くすることで、酸素不足による窒息を防ぐことができます。
- 口と鼻を覆う: 煙や灰を吸い込まないように、濡れたタオルなどで口と鼻を覆いましょう。
- 救助を待つ: 安全な場所に避難したら、救助を待ちましょう。
まとめ
火災旋風は、過去の災害でも大きな被害をもたらした、非常に危険な現象です。
しかし、 正しい知識と行動 で被害を最小限に抑えることができます。
火災旋風について理解し、日頃から火災予防を心がけましょう。
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