【首都圏外郭放水路ツアー】洪水から首都圏を守る異世界「地下神殿」実は見学できるんです!

首都圏エリアは、河川が多く、また住宅密集地であるため、昔から洪水による水害に悩まされてきました。その対策として建設されたのが、世界最大級の地下放水路「首都圏外郭放水路」です。近年は、まるで異世界に迷い込んだかのような巨大な建造物であることから、「地下神殿」とも呼ばれ、多くの人々を魅了しています。実はこの「地下神殿」個人でもツアーに参加できるんです!今回は、首都圏外郭放水路の建設背景、役割、そして個人でも申し込める見学ツアーについてご紹介します。

首都圏外郭放水路が建設された背景

首都圏、特に中川・綾瀬川流域は、中小河川が多く、流域は市街地として開発が進んだため、ひとたび大雨が降ると、洪水による甚大な被害が発生しやすい地域でした。そこで、これらの河川の洪水を安全に流すために、1993年から建設が開始され、2006年に完成したのが首都圏外郭放水路です。

首都圏外郭放水路の役割

首都圏外郭放水路は、主に以下の流れで洪水被害を防ぎます。

  1. 中小河川の増水した水を取り込み、立坑から地下トンネルを通じて調圧水槽へ貯めます。
  2. 洪水調整として、調圧水槽で勢いを弱め、江戸川へ排水します。

この施設が稼働することで、浸水被害を大幅に減少させる効果が期待できます。

首都圏外郭放水路の規模

  • 全長:約6.3 km
  • 地下:国道16号線の地下約50m
  • 調圧水槽:縦78m×横177m×高さ18m(サッカー場程の広さ)
  • 主な施設:調圧水槽、ポンプ場、5本の立坑

首都圏外郭放水路が役立った具体的な事例

  • 2015年9月関東・東北豪雨:この豪雨では、首都圏外郭放水路が稼働したことにより、周辺地域の浸水被害を大幅に軽減することができました。もし、この施設がなかった場合、広範囲にわたる甚大な浸水被害が発生していたと考えられています。
  • 近年多発している台風や集中豪雨の際にも、この施設は首都圏の浸水被害を最小限に抑える上で、重要な役割を果たしています。

じつは個人でも行ける!首都圏外郭放水路の見学ツアー

首都圏外郭放水路では、その壮大なスケールを体感できる見学ツアーが開催されています。

  • 見学ツアーの申し込み:見学ツアーは、首都圏外郭放水路の公式ウェブサイトから個人でも申し込むことができます。
  • 見学ツアーの内容:巨大な調圧水槽や立坑など、普段は見ることができない施設内部を見学できます。まるで地下神殿のような光景は、圧巻です。

首都圏外郭放水路の今後

気候変動による近年の豪雨の激甚化にともない、この施設の重要性はさらに高まっています。今後の計画については、現状維持の他、施設の老朽化対策などが検討されています。

首都圏外郭放水路は、私たちの生活を水害から守る重要な施設であり、同時に、土木技術の粋を集めた巨大な建造物でもあります。ぜひ一度、そのスケールを体感してみてはいかがでしょうか。

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