災害が発生した際に、社会や経済システムがどれだけ早く立ち直れるか、それが「レジリエンス」という考え方です。レジリエンスは今後の防災において重要になることから、今回は、防災におけるレジリエンスの重要性について、その意味や具体的な取り組み例などを解説します。
レジリエンスとは?
レジリエンス(resilience)とは、もともと物理学の言葉で、「外からの力に対する反発力」「復元力」といった意味を持ちます。防災の分野では、災害が発生した後、社会や経済システムが、どれだけ早く、そしてどれだけ元の状態に戻れるか、あるいは、より良い状態に回復できるかを示す言葉として使われます。
なぜ防災においてレジリエンスが重要なのか?
従来の防災対策は、災害を「防ぐ」ことに重点が置かれていましたが、完全に災害を防ぐことは難しいという認識が広まりました。そこで、災害が発生することを前提に、被害を最小限に抑え、早期に復旧・復興できる社会を築くという考え方が重要になっています。
レジリエンスの高い社会は、災害からの回復が早いだけでなく、将来の災害に対しても強い社会と言えます。
レジリエンスを高めるための取り組み
レジリエンスを高めるための取り組みは、多岐にわたります。
- インフラの強靭化:
- 道路、橋、電力、通信などのインフラを、地震や水害に強い構造にする。
- バックアップシステムを構築し、一部が機能停止しても、他のシステムで代替できるようにする。
- 多重化・分散化:
- 機能や資源を集中させず、分散させることで、一部が機能停止しても、全体への影響を抑える。
- 例えば、エネルギー源を多様化したり、物流拠点を複数設置したりする。
- 情報の共有と伝達:
- 災害に関する正確な情報を、迅速かつ確実に伝達できるシステムを構築する。
- SNSなどを活用し、住民同士が情報を共有できる仕組みを作る。
- 地域コミュニティの強化:
- 住民同士のつながりを深め、助け合いの精神を醸成する。
- 防災訓練や防災イベントなどを定期的に実施し、防災意識を高める。
- 多様な主体との連携:
- 行政、企業、NPO、地域住民など、多様な主体が連携し、それぞれの強みを生かした防災対策を行う。
まとめ
レジリエンスは、災害に強い社会を築くための重要なキーワードです。インフラの整備だけでなく、情報共有、地域コミュニティの強化、多様な主体との連携など、多角的な取り組みを進めることで、より安全で持続可能な社会を実現することができます。
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